「自分でやった方が早い」と思ってしまう
最近、人材育成について考えることが増えました。
若手社員をどう育てるか。
管理職には、どうやって部下を育ててもらうか。
そして僕自身、社長として社員にどこまで任せるのか。
これがなかなか難しい。
仕事をしていると、どうしても思ってしまうことがあります。
「それなら自分でやった方が早いな」
たぶん、経営者や管理職の人なら一度や二度ではなく、何度も思ったことがあるんじゃないでしょうか。
経験もある。
やり方も分かっている。
失敗しそうなポイントも見える。
だから、ついつい口を出したくなる。
「こうした方がいいよ」
「次はこれをやって」
「そこはこうするんや」
良かれと思って教えているんです。
僕もそうです。
でも最近、
それって本当に、その人を育てることになっているのかな?
と考えるようになりました。
答えを教えることと、人を育てることは違う
もちろん、何も教えないことが人材育成ではありません。
特に建設業では、安全に関わることもあります。
大きな事故や取り返しのつかない失敗につながることなら、先輩や上司がきちんと教え、止める必要があります。
でも、何でもかんでも先回りして答えを教えていたらどうなるか。
本人が考える機会がなくなってしまいます。
分からないことがある。
考える。
やってみる。
うまくいかない。
また考える。
先輩に相談する。
もう一度やってみる。
その繰り返しの中で、人は仕事を覚えていくんだと思います。
だから最近は、
「こうしなさい」
とすぐ答えを言う前に、
「どうしたらいいと思う?」
と聞くことが大事なんじゃないかと思っています。
これが簡単そうで難しい。
だって、答えが見えている側からすると、ものすごく時間がかかります(笑)
「そこじゃない!」
「違う違う!」
「もう俺がやるわ!」
と言いたくなる。
でも、そこで全部取り上げてしまったら、いつまで経っても自分で考えられる人にはならない。
人を育てるということは、教えることだけではなく、
待つことでもある。
最近、そんなことを感じています。
任せることと、放っておくことは違う
ただし、ここを間違えてはいけないとも思います。
任せることと、放任はまったく違う。
「任せたから、あとはよろしく!」
では、人材育成にはなりません。
ちゃんと見ている。
困っていそうなら声をかける。
相談されたら一緒に考える。
失敗した時には責めるのではなく、
「何があった?」
「次はどうしたらいい?」
と振り返る。
そして、本当に危ない時には手を出す。
僕が思う「任せる」は、
手を離しても、目は離さないこと。
そんなイメージです。
そして、これは社長だけがやることではありません。
これから江口組がもっと人が育つ会社になるためには、管理職や先輩社員にも「人を育てる」という役割を担ってもらわなければいけません。
自分ができるだけではなく、
自分ができることを、次の人ができるようにする。
それができて初めて、組織として強くなっていくんだと思います。
僕自身もまだまだです。
口を出したくなるし、
「自分でやった方が早いやん!」
と思うこともあります(笑)
でも会社の未来を考えたら、社長が何でもできる会社より、
社長がいなくても、社員一人ひとりが考えて動ける会社
の方が絶対に強い。
だから僕も我慢します(笑)
答えを言う前に、ひと呼吸。
「どう思う?」
「どうしたい?」
と聞いてみる。
時間がかかっても、その時間が人を育てる。
「自分でやった方が早い」を我慢する。
それも、人材育成の大切な仕事なのかもしれません。
僕自身も、人を育てることをもっと学びながら、社員のみんなと一緒に成長していきたいと思います。