道路工事が年度末に集中する本当の理由
年度末になると、道路工事があちこちで増えるのを感じる方も多いのではないでしょうか。
特に3月になると、主要道路や住宅街での工事が目につくことが多く、「また予算消化のための工事か」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、実際には、道路工事がこの時期に集中するのには明確な理由があります。
今日は、その背景についてお話ししたいと思います。
僕の持論的なこともありますので、よろしくお願いします。
道路工事は「最後の仕上げ」
公共工事にはさまざまな種類がありますが、その多くは年度末までの完成を目指して進められます。
その中でも道路工事は、ほかの工事が終わった後に行われる「仕上げ」の役割を持っています。
たとえば、道路の下には上下水道、電気、通信、ガスなどのインフラが埋設されています。
これらの工事が先に完了しないと、道路を舗装してもすぐに掘り返さなければならなくなります。
そのため、すべての工事が終わった後に、最終的な舗装や区画線の工事が行われるのです。
また、橋梁や交差点改良などの構造物工事が含まれる場合もあります。
これらが完成しない限り、道路の全体的な仕上げに入ることはできません。
結果として、年度末に道路工事が集中するのは必然的な流れなのです。
天候や発注のタイミングも影響
道路工事が年度末に多い理由の一つに「天候」があります。
舗装工事は気温が低いと品質が低下するため、冬場に行うのは難しく、気温が上がる3月頃に施工するのが最適とされています。
特に寒冷地では、この時期を逃すと施工が難しくなるため、年度末の施工が増える傾向にあります。
また、公共工事は自治体や国の予算で動いており、発注の時期によっても工期が決まります。
入札や契約のスケジュールがずれ込むと、工事自体が後ろ倒しになり、結果として年度末に仕上げの工事が集中することになります。
「年度末の道路工事=予算消化のための無駄な工事」と誤解されることがありますが、実際には計画的に進めた結果、仕上げの工事が年度末に集中しているのです。
道路工事が年度末に増えることは、単なる偶然ではなく、施工の順番や天候、発注のタイミングなど、さまざまな要因が絡んだ結果です。
そして、その目的は、より安全で快適な道路環境を整えることにあります。
建設会社も、なるべく交通への影響を抑えながら効率よく工事を進めるよう努めています。
どうか「また年度末の工事か」と思わず、道路がよりよくなるための仕上げの時期だとご理解いただければ幸いです。
引き続き、安全で快適なまちづくりに貢献してまいりますので、皆さまのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
今日もブログを読んでいただきありがとうございます!
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