SNSの可能性に気づいたとき
数年前、私は「企業としてSNSをやってみよう」と思い立ちました。
それは、時代の流れに乗ってというよりも、会社の“雰囲気”や“想い”をもっとリアルに届けたいという気持ちからでした。
江口組という土木会社は、小松という地域に根差して100年以上の歴史があります。
誇りを持って仕事をし、仲間と支え合いながら日々の現場を動かしています。
でもその姿は、なかなか一般の皆さんには伝わりませんでした。
むしろ、土木という業界全体に対して「厳しそう」「古そう」というイメージさえ根強くある。
「それはもったいない。もっと素のままの江口組、そして土木のことを知ってほしい」
そんな思いで、SNSでの情報発信を始めました。
最初は社長である私自身が毎日投稿していましたが、そのうちに社員も少しずつ声をあげ、発信に加わるようになってきたのです。
SNSがつないだ、人と人、企業と社会
発信を続ける中で、私はSNSの持つ“想像以上の力”を体感しました。
たとえば、採用活動。
「会社説明会よりも、XやInstagramを見て雰囲気を知って応募しました」という学生が出てきました。
投稿された現場の風景、社員の笑顔、日常のやりとり。
そうしたリアルな姿が、“江口組らしさ”をそのまま伝えるツールになっていたのです。
また、業界イメージの向上という意味でも、大きな手ごたえを感じています。
土木といえば“泥まみれ”のイメージばかりが先行しがちですが、SNSでは「まちを支える仕事」「人の暮らしを守る仕事」という視点で、温かさやカッコよさを伝えることができます。
さらには、他企業や他業界の方とのつながりも生まれました。
SNSを通じて「この取り組み、うちでも取り入れたい」「コラボしませんか?」といった声をいただくことも増えてきました。
SNSはもはや、“ただの情報発信の場”ではなく、会社と社会をつなぐ“架け橋”になっているのです。
社員が主役のSNSが、会社を変えていく
いま、江口組のSNS運用は“社員が主役”です。
現場で働く若手社員が自分の言葉で仕事を語り、写真や動画でその姿を発信する。
それを見た他の社員が「いいね!」を送り合い、次の投稿へつながる。
この循環は、単なる情報発信を超えて、企業文化そのものを活性化しています。
SNSがきっかけで社員同士のコミュニケーションが増えたり、「こんなアイデアどうですか?」と広報部門に持ち込まれるようになったり。
一人ひとりが“江口組の広報担当”としての自覚を持ち始めているのを感じます。
これこそが、私がSNSを通して実現したかった企業の姿です。
そして何より、SNSは24時間365日働いてくれる営業マンでもあります。
誰かが寝ている間にも、会社の魅力を届けてくれる。
しかも、共感や信頼という“目に見えない価値”を育てながら。
これからも、江口組はSNSというフィールドで挑戦を続けます。
社員の想い、まちへの想い、そして未来へのメッセージを、温度のある言葉で伝え続けていきたいと思います。
SNSは、企業成長の“可能性のかたまり”です。
それは広告費をかけなくても、自社の魅力をダイレクトに届けられるツール。
そして社員一人ひとりが「語り手」になれる時代の強力な武器です。
私たちは土木会社。
でも、まちをつくるだけじゃなく、“伝える力”でもまちに貢献できる時代が来ています。
これからも江口組は、SNSという舞台で、企業と人、仕事と社会をつなぐ役割を果たしていきます。
今日もブログを読んでいただきありがとうございます!
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