失敗の中にある、成長の種
現場で大きなミスをして落ち込んでいた若手社員。
前の日、肩を落とし、悔しさをにじませながら帰っていく背中が印象的でした。
私たちの仕事では、一つの判断や確認不足が大きな影響を与えることがあります。
だからこそ、現場の誰もが「ミスをしないように」と緊張感を持って仕事をしています。
しかし、人は誰しも失敗します。
完璧な人なんていません。大切なのは、失敗をどう受け止めるか。
その瞬間に、成長するか止まるかが決まるのです。
そして次の日。
その若手社員は、誰よりも早く現場に来て、私にこう言いました。
「もう一度チャレンジさせてください。」
その言葉を聞いた瞬間、胸が熱くなりました。
挑戦の中にこそ、人が育つ
ミスをした翌日に現場へ一番乗り。
その背中には「悔しさ」と「責任感」、そして「もう逃げない」という覚悟がにじんでいました。
失敗の次の日に同じ場所に立つことは、実はとても勇気がいることです。
人は失敗をすると、怖くなります。自信を失い、周りの目が気になる。
それでももう一度チャレンジする。その一歩が本当の成長の始まりです。
江口組では、「失敗を恐れず、次に生かす」姿勢を大切にしています。
それは、“責任を持って挑戦する文化”でもあります。
大切なのは、ミスを責めることではなく、なぜ起きたのかを一緒に考えること。
そして、次はどうすれば防げるかを、チームで学びに変えていくこと。
先輩たちもみんな、同じように失敗を乗り越えてきました。
時には怒られ、時には励まされながら、一人前になっていった。
だからこそ、先輩たちは“失敗した若手の気持ち”を誰よりも理解しています。
そしてその成長の瞬間を見逃しません。
君の真剣な顔、しっかり見てるよ
その若手社員は、次の現場では見違えるように成長していました。
ミスをした箇所を自ら点検し、同じことを繰り返さないように声をかける姿。
仲間に「次、お願いします!」と明るく伝える姿。
その行動一つひとつが、彼自身の責任感と誇りの表れでした。
現場は人を育てます。
机の上では学べない「判断」「対応」「仲間との連携」。
そのすべてを、現場という“生きた教科書”の中で学んでいきます。
江口組の現場には、そんな学びと成長のチャンスがあふれています。
そして何より、私はいつも若手社員たちに伝えたい。
「君の真剣な顔、しっかり見てるよ。」
結果よりも、立ち上がる姿勢を見ています。
失敗を恐れず、もう一度挑戦しようとするその一歩を、チーム全員がちゃんと見ています。
土木の現場は、決して楽な場所ではありません。
でも、確実に人を育てる場所です。
そこには、失敗も、涙も、笑顔もすべてが詰まっていて、
一人の社会人としての力を確実に育ててくれます。
「もう一度チャレンジさせてください」
その一言には、何よりも大きな可能性が込められています。
江口組は、そんな挑戦を応援する会社です。
ミスを恐れず、自分の力で立ち上がる。
その経験こそが、技術者として、人としての成長をつくっていく。
だからこそ、今日も私は若手たちの姿を見つめながら思います。
「失敗は悪じゃない。その後の姿が人を育てる」