テレビの前で胸が熱くなった夜

「プロジェクトX」

日本が高度経済成長の波を駆け上がるなか、数々の挑戦に立ち向かった技術者や現場の人々の物語を描いた、NHKのドキュメンタリー番組です。
(今は新しいシリーズが放送されています)

その中でも、私が特に心を打たれたのが、黒部第四ダム(黒四ダム)建設のエピソードでした。

DVDを購入し観ました。

テレビの前で見ながら、胸が熱くなったのを今でも覚えています。

雄大な自然に囲まれた黒部峡谷。

険しい地形、予測できない自然災害、何度も立ちはだかる困難。

それでも、“電力の壁”を越えるため、日本の未来のために、不屈の精神で挑み続けた技術者や作業員たちの姿に、心から感動しました。

涙が止まりませんでした。

そして同時に、私たちが携わる「土木の仕事」の価値と意味を、あらためて深く実感したのです。

自然と闘い、人と向き合うということ

黒四ダム建設では、トンネル工事の難航が最大の試練でした。

特に「破砕帯」と呼ばれる地層を通過する際には、大量の地下水と泥流が噴き出し、何度も工事中止の危機に陥りました。

しかし技術者たちは、原因を一つずつ突き止め、仮設工法を重ね、ときには知恵と勇気で道を切り開いていきました。

そこには、ただ「ものをつくる」だけではない、人間の信念や責任感がありました。

「電気が足りない時代、都市に電力を届けたい」
「国の未来のために、やり遂げなければならない」

こうした思いが、山奥の現場にいるすべての人をひとつにしていました。

私は、これを「ただの過去の偉業」としてではなく、今を生きる私たちに必要な“仕事に対する精神”として見ています。

どれだけ機械やテクノロジーが進化しても、人の暮らしを守る現場には、必ず「人の覚悟」が必要です。

自然と向き合い、社会と向き合い、人と向き合う。

それが、土木の本質なのではないでしょうか。

誇りある仕事を、次の世代に伝えていきたい

私はこのエピソードを見て以来、土木の仕事を「社会の縁の下の力持ち」としてではなく、「社会の未来をつくる最前線の仕事」だと感じるようになりました。

道路、橋、ダム、護岸、上下水道、トンネル。

一つひとつが、人々の安全や利便性を支える“見えない力”であり、そこにかかわるすべての人が、日々挑戦し続けています。

江口組もまた、黒四ダムに関わった技術者たちのように、地域の未来のために、信念を持って現場に立ちたい。

そう思いながら、今日も現場に向き合っています。

これから土木業界に入ってくる若者たちに、私は声を大にして伝えたい。

「土木は、誇りある仕事だ」と。

泥にまみれ、汗を流す日々。
時には危険もある。楽な仕事ではない。
でも、完成したときの達成感、人からの感謝、
そして何より、「社会に貢献できた」という誇りがある。

プロジェクトXの黒四ダムの物語は、私にとって、土木という仕事の原点であり、これからも背中を押し続けてくれる“心の灯”です。

 

今日もブログを読んでいただきありがとうございます!

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