土木業界が抱える深刻な課題
私たちが働く土木業界には、いまいくつもの大きな課題があります。
人手不足。若手人材の不足。高齢化の加速。
そして何より、「土木=きつい・汚い・危険」という根強い3Kのイメージ。
多くの人が土木に対して、どこかネガティブな印象を抱いています。
このイメージを変えたいと思いますが、事実な部分もあることは正直なところです。
しかし、現場で働いている私たちは知っています。
土木がいかに社会を支えているか、地域の安全や暮らしに貢献しているか。
では、なぜその価値が正しく伝わっていないのか。
どうして、若い人たちはこの業界に魅力を感じないのか。
私はその理由の一つに「これまで業界全体として、広報活動をしてこなかったこと」があると考えています。
伝えてこなかった歴史
土木業界は、“縁の下の力持ち”のような存在です。
道路、水道、橋、護岸、災害復旧
人々の目に触れることがなくても、社会インフラを支える大切な仕事を担っています。
でも、それを「誰に、どう伝えるか」という意識は、長い間ほとんど持たれていませんでした。
「良いものをつくれば、それでいい」
「見ればわかってもらえる」
そんな価値観が当たり前だった時代がありました。
しかし今は違います。
「伝わらなければ、存在しないのと同じ」なのです。伝えなければいけない時代になりました。
どれだけ誇れる仕事でも、知られていなければ評価されません。
若者にも保護者にも、地域の方々にも、土木の魅力は届きません。
だからこそ、今こそ「土木広報」が必要だと、私は強く感じています。
土木の価値を伝えるのは、私たちの使命
江口組では、業界の課題に正面から向き合うために、広報活動に本気で取り組んでいます。
現場の様子、社員の姿、工事の意味ややりがい。
SNS、ブログ、セミナー、動画など、あらゆる手段で発信しています。
でも、正直に言えば、私たち1社の力はとても小さい。
どれだけ発信しても、「業界全体を変える」ほどの影響力はありません。
それでもやり続けているのは、「小さな声でも、届け続ければ届く」と信じているからです。
そして本当に必要なのは、業界全体が一丸となって広報に取り組むことだと考えています。
ゼネコンも、地方の土木会社も、行政も学校も
みんなが「土木の魅力を届けよう」という想いを持って動けば、それはやがて社会の意識を動かす大きなうねりになると信じています。
土木広報は、業界の未来を守るための投資です。
そしてそれは、「これからこの仕事を選ぶかもしれない誰か」の背中を押す力になります。
土木は、かっこいい。
土木は、人の暮らしを守る仕事。
土木は、誰かの「ありがとう」をつくる仕事。
この魅力を、これからも伝えていきたいんです。
一社の発信では届かなくても、業界全体で声をあげれば、きっと変えられる。
だから江口組は、土木広報を続けます。
そして、同じ想いを持つ仲間たちと手を取り合いながら、土木業界の未来を少しずつ、明るくしていきたいと思います。
今日もブログを読んでいただきありがとうございます