始まりは一つの改修工事から
今から10年以上前のことになります。
「カレーの市民アルバ 本店」の改修工事を、江口組のグループ会社であるクリエイション江口が担当させていただきました。
工事の内容は、駐車場を店舗にする増築工事と、内装のリニューアル。
長年地域の方々に愛されてきた名店に、新しい空間を提供するという、責任ある仕事でした。
「大好きなアルバのカレー屋さんに関われるなんて!」
内心、かなりテンションが上がっていたことを今でも覚えています(笑)
でもそれ以上に、「このお店をもっと良くする」という想いと、「この味を守り続けてほしい」という願いが、私たちの仕事に力を与えてくれました。
工事の合間に見えた、“アルバの裏側”
工事期間中、私たちは店内や厨房、バックヤードなど、普段お客さんが見ることのない「アルバの裏側」を見せていただく機会がありました。
そこには、“美味しさの秘密”がたくさん詰まっていました。
仕込みの丁寧さ、厨房の清潔さ、動線の工夫、調理器具のメンテナンス、スタッフさんの一挙手一投足。
どれもプロの仕事であり、そこに「お客さんに喜んでもらいたい」という気持ちがこもっていました。
「この作業があるから、あの味が出せるんだな」
「この準備が、あの一皿の裏にあるんだな」

工事に来ているはずなのに、まるで“カレーの現場見学”をさせていただいているような感覚でした(笑)
それ以来、私はアルバのカレーを食べるたびに、“ただの美味しさ”ではなく“背景ごと味わう”ようになりました。
それは、とても贅沢な体験でした。
カレーと建設。つながる「人と仕事」のご縁
「建設の仕事」と「飲食の仕事」。
まったく違うように見えて、実は共通点があります。
それはどちらも、「誰かの暮らしに寄り添い、笑顔をつくる仕事」だということ。
目の前の空間をつくること。
目の前の一皿を仕上げること。
どちらも、その先にいる“人”の存在を想像しながら、丁寧に積み上げていく仕事です。
あの時のアルバ本店の工事を通して、私はそのことをあらためて実感しました。
そして、それ以来、カレーの市民アルバさんは私にとって「思い出の味」であり「仕事の原点のひとつ」でもあります。
あれから10年以上が経ちました。
時代も、街も、働き方も変わりました。
けれど、人の想いや、つくる仕事の本質は、変わらないのだと思います。
カレーの市民アルバ本店の改修に関わらせていただいたこと。
それは、江口組グループにとっても私自身にとっても、大切なご縁であり、誇りのひとつです。
そして今もまた、アルバのカレーを食べながら、静かに「ありがとう」と心の中でつぶやいています。
今日もブログを読んでいただき、ありがとうございます!