江口組といえばSNSと言われるほど、江口組のSNS発信は板についてきました。

そのSNSを始めたきっかけ、力を入れている理由を今日はお伝えしたいと思います。

建設業の未来に向けて考えること

2009年、「コンクリートから人へ」という政策のもと、公共工事予算が削減されました。

私たち建設業界はこれまで経験したことのない厳しい状況に直面しました。

その波は私たち江口組にも押し寄せ、売上が3年間で半分以下に落ち込み、社員の数は4割減少しました。

さらに追い打ちをかけるように、マスコミのバッシングが続き、建設業界のイメージは地に落ちたように感じました。

当時、採用活動に力を入れましたが、学生たちから「土木って将来ありますか?」とか「親が土木だけはやめておけと言います」と言われたことを、今でも鮮明に覚えています。

社員たちは地域を守るために必死に働いているのに、こんなふうに思われている現実に、やりきれない気持ちになりました。

そしてその時でも現場で頑張って働いていた社員たちには申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

でも今思うと大変なこともありましたが、土木の仕事の重要性を見直すきっかけにもなりました。

「土木は街を創り、守り、人々の笑顔を創る仕事だ。もっと誇りを持つべきだ」と。そんな思いが、次の行動を促したのです。

SNSを活用する決断

「この現状を変えたい」と考えたとき、SNSというツールが目に留まりました。

当時、若者たちはスマホを使い、SNSや動画から情報を得るのが当たり前になっていました。

建設業のリアルな姿を伝えるには、若者たちが日常的に触れている場所で情報発信をする必要があると感じました。

しかし、最初の1~2年は苦労の連続でした。SNSで何を発信すればいいのか、どんな言葉が響くのか、まったくわかりません。それでも、「すぐに成果は出なくても続けることが大事だ」と信じ、投稿を続けました。

徐々に、「SNSを見て応募しました」という就活生が増え、応募者数は飛躍的に伸びました。

9年間で23名の新卒採用が実現しました。以前は5年間でたったの1人だったことを思えば、大きな成果です。

さらに、住民との関係も変わりました。

以前は「うるさい」「邪魔だ」と言われることが多かった工事現場が、SNSで工事の目的や進捗を伝えることで、「ありがとう」「頑張ってください」と感謝の言葉が届くようになりました。

これからの建設業界に向けたメッセージ

建設業に携わる私たちの仕事は、単なるインフラ整備ではありません。街を創り、地域を守り、人々の笑顔を生む尊い仕事です。そして、私たちが手がける道や橋は、1億2千万人、つまり国民全員がユーザーとなる仕事です。

SNSは、そんな建設業の魅力を発信し、地域住民や未来の仲間となる若者とつながるための「架け橋」です。

一方通行の発信ではなく、「仲良くなる」ことを大切にしながら、私たちの活動や想いを共有することで、業界の未来を切り開くことができると感じています。

これからの時代、建設業界が抱える課題は決して少なくありません。

しかし、私たち経営者が「変化を恐れず、新しいことに挑戦する」姿勢を持つことで、次世代に誇れる業界を残すことができるはずです。

最後に、私たち江口組も引き続きSNSを活用し、「土木の素晴らしさ」を発信し続けます。

皆さんと共に、この素晴らしい建設業界を未来に向けて盛り上げていきたいと思います。

 

今日もブログを読んでいただきありがとうございます!

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