父からの遺言
昨年、父が他界しました。
父は生前、「経営者なら『徳川家康』を読め」と長年言い続けていました。
しかし、私は耳を傾けることなく、その言葉を軽く流していました。
山岡荘八の『徳川家康』は全26巻という長大な作品です。
一度手に取ったことはありましたが、どうしても読み進めることができず、諦めてしまった苦い経験があります。
しかし、父の死から1年が経ち、改めてその言葉の重みを感じ、父の遺言だと思い直して、読み始める決意をしました。
そして今、その物語に深く没頭している自分に驚いています。
なぜあの時読めなかったのか?それが不思議なほどです。
家康の魅力
『徳川家康』を読み進める中で、物語の魅力に引き込まれる理由を考えました。
それは、家康の幼少期からの逆境と成長、そして戦国時代という混乱の中で生き抜く姿にあると感じます。
物語序盤では、竹千代(家康の幼名)が幼くして母と引き離され、今川家で人質として過ごす苦難の日々が描かれます。
その状況の中で彼が忍耐を学び、周囲の動きを見極める力を身につけていく姿が、生々しく、そして力強く描かれています。
さらに、家康を取り巻く織田信長や今川義元といった戦国大名たちの存在が、物語を一層ドラマチックにしています。
各々の策略や野望が絡み合い、戦国時代ならではのダイナミズムが生き生きと感じられるのです。
これは単なる歴史小説ではなく、ひとりの人間が困難をどう乗り越えるか、そして未来をどう切り開くかを描いた普遍的な物語です。
経営者としてこの物語を読むことで、家康の「逆境に耐え、時を待つ姿勢」に共感し、教訓を得られると感じました。
父の答えを探しに
今2巻まで読み終え3巻を読んでいるところです。
2巻まで読み進めて感じるのは、「なぜ父がこの本を私に勧めたのか」という問いの答えを探す旅に出たような感覚です。
物語の面白さを味わいながら、父が伝えたかった想いを考える。
この両軸で読むことが、読書の醍醐味となっています。
とはいえ、現時点ではその答えが何なのか、明確にはわかっていません。
ただ、この本を最後まで読み切ったとき、きっと父が伝えたかったものが見えてくるはずだと信じています。
それは「忍耐」「戦略」「調和」といった経営者にとって大切な要素かもしれませんし、もっと別の深い何かかもしれません。
その答えを探しながら、この物語を楽しみ尽くしたいと思っています。
『徳川家康』は単なる歴史物語ではないなと感じています。
逆境を乗り越えた家康の姿勢と戦略は、経営のヒントや勇気を与えてくれるものです。
この本を読み進める中で、父の想いを求めながら、組織の未来にも向き合っていきます。
読書がこれほど深い意味を持つことを、初めて実感しています。
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