建設業界における担い手確保の課題。
その課題解決のために、これまで色々な活動を行ってきた建青会、ブログでご紹介します。
建設業に就職しない若者たち
建設業界にある大きな課題の1つが担い手確保です。
若い世代が建設業に入ってこないと言われ続けてもう何年も経ちます。
約10年ほど前の話になりますが、平成24年度小松工業高校の建設科の生徒が建設業関係の会社に就職したのは、就職を希望する生徒全体の32%でした。
高校で建設専門の勉強をする生徒にも関わらず、わずか3分の1の生徒しか建設業の道へ進まない状況でした。
その他の3分の2の生徒は建設業以外の業界へと就職していました。
表を見ると、平成25年度は57%、平成26年度は41%と3年平均でも建設業への就職率は44%と小松工業高校建設科の卒業生の建設業への就職率は低調な数字が続いていました。
原因としては、平成24年度以前の数年間は建設業全体として求人を控えていた企業が多く、工業高校への求人が少なく他業種に生徒が流れていたこと、また建設業のイメージが悪く、建設業で働きたいという生徒が少なかったということが原因として考えられます。
特に建設業のイメージの悪さは、企業の求人が増えてきた中でも大きな問題であり、3K「きつい、汚い、危険」に加え、当時は「給料が安い、休暇が無い、希望が無い」という新しい3Kが加わり、高校生の建設業離れの深刻な状況が続いていました。
小松能美建設業協会建青会の取組み
この状況を打破すべく、小松能美建設業協会青年部の建青(けんせい)会は、小松工業高校と協力し、一人でも多くの生徒に建設業で働いてもらおうと願い、様々な取組みを平成27年より行っています。
1つ目の取組みとしては小松工業高校1年生を対象とした建設業体験会を開催しました。
土木と建築の魅力を伝え、実験や測量体験などを行い、入学して間もない1年生たちに建設業のこと少しでも知ってもらおうと行っています。
先輩たちとの意見交換会も実施して、現場で働く生の声を聴いてもらいました。
現場で働くことをイメージできる生徒はほとんどいませんでした。
しかしこの意見交換会を通じ、現場で働くことを知り、建設業への興味を持った生徒が増えた手応えを感じました
2つ目は地元建設会社の企業ガイダンスを2年生を対象に行いました。
高校生は大学生と違い、就職する企業の情報を集めにくく、また積極的に情報収集する生徒が比較的少ないです。
だから、地元にどういう建設会社があるのか知らない生徒が多いのです。そこでガイダンスを開きどんな建設会社が地元にあるのかを知ってもらう機会を作りました。
その他にも現場見学会やインターンシップも開催しました。
建設業を志す高校生が増えてきた!!
このような建青会の取組みにより、小松工業高校建設科において建設業への就職率が半数だった割合が徐々に増えてきました。
今では建設科において就職を希望する80%以上の生徒は建設業を志してくれています!
小松工業高校の進路指導の先生は「これも協会の皆さんのおかげです。建設業で働くことを知らない生徒たちに、建設業のやりがい、楽しさを教えてもらったからです」という言葉を頂きました。地道にコツコツと続けてきた成果が出て、建青会として大変嬉しく思っています
また建青会では高校生だけではなく、小松市内各中学校へ出向きキャリア教育の一環として、建設業の仕事の話をする講師としての活動を行っています。
このように建青会の活動が建設業の抱える「担い手不足」の問題解決につながるように頑張ってきました。
その結果、少しずつ改善の兆しが見えてきたことは嬉しいことですが、建設業に入った若者たちを一人前にするという課題も見えてきました。
今後は、担い手確保の取組みと同じく、この新たな課題に向けて取り組んでいこうと考えています。
そして毎年続けているこの活動は今年もやります。
12月19日に小松工業高校へ行き企業ガイダンスを行います!
今日もブログを読んでいただきありがとうございます!
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