「ありがとう」は、いつ伝えていますか?
「ありがとう」
毎日の仕事の中で、何度も使う言葉です。
でも、ふと考えてみると、仕事が終わった時や、何か大きな成果が出た時に伝えることが多いのかもしれません。
工事が無事に完成した時。難しい仕事をやり遂げた時。誰かに大きな助けをもらった時。
もちろん、そんな時に伝える「ありがとう」は大切です。
でも僕は、仕事が終わるまで待たなくても、ありがとうを伝えていいと思っています。
僕が社長を務める江口組の経営理念は、
「和の力で輝く心が、みんなの笑顔と有難うを創造する」
というものです。
この理念にある「有難う」は、特別な場面だけの言葉ではありません。
毎日の仕事の中で、仲間同士が自然に伝え合える言葉であってほしい。そんなふうに思っています。
仕事の途中にも、ありがとうはたくさんある
土木工事は、一人で完結する仕事ではありません。
現場監督が段取りを考え、作業する仲間が力を合わせ、事務所から現場を支える社員もいます。
その中には、完成した工事の写真には残らない、小さな協力がたくさんあります。
例えば、現場で誰かが次の作業に必要な道具を準備してくれた時。
忙しい中、相談に乗ってくれた時。
事務所で、お願いした書類を整えてくれた時。
そんな時に、
「助かったわ。ありがとう!」
と伝える。
まだ工事が完成していなくてもいい。仕事が全部終わっていなくてもいい。
「今、助かった」という気持ちは、その時に伝えた方が相手にも届くと思うんです。
僕自身、社長として社員にお願いすることがたくさんあります。
お願いしたことが進んでいると、つい次の仕事に目が向いてしまうこともあります。
でも、そこには動いてくれている仲間がいるんですよね。
仕事だからやって当たり前。
役割だからできて当たり前。
そんな見方ばかりしていたら、誰かの協力や気配りを見落としてしまいます。
「ありがとう」は、相手が何か特別なことをしてくれた時だけに言う言葉ではないはずです。
いつもの仕事を、いつもどおり進めてくれていること。
困った時に声をかけてくれること。
自分の仕事だけでなく、周りのことも考えて動いてくれること。
そんな日常の中にも、ありがとうを伝えたい場面はたくさんあります。
そして、もう一つ大切だと思うことがあります。
それは、ありがとうを伝える相手を、社長や上司から部下への一方向にしないことです。
先輩から後輩へ。後輩から先輩へ。現場から事務所へ。事務所から現場へ。
お互いの仕事を見て、助けてもらったら「ありがとう」と伝える。
そんな関係が増えていけば、誰かが困った時にも、自然と声をかけ合える会社に近づいていくんじゃないかなと思います。
今日の「ありがとう」を、今日伝えたい
江口組が大切にしている「和の力」。
僕は、みんなが同じことをするのが「和」だとは思っていません。
それぞれの役割があって、それぞれの得意なことがある。
お互いに力を貸し合いながら、一つの仕事を進めていく。
その中で、「助かった」「ありがとう」と自然に伝え合えることも、和の力の一つだと思っています。
もちろん、言葉だけで何でも解決するわけではありません。仕事の進め方を見直したり、困っている仲間を実際に助けたりすることも必要です。
でも、相手がしてくれたことに気づいて、その気持ちを言葉にする。
それは、今日からでもできることです。
工事が完成した時の「ありがとう」も、もちろん大切。
でも、完成までの長い道のりには、仲間に助けてもらう場面が何度もあります。
だったら、その一つひとつにも、ありがとうを伝えていきたいですね。
僕も社長として、社員がしてくれたことを「当たり前」で済ませず、気づいた時に言葉にしていきたいと思います。
「ありがとう」は、仕事が終わってからじゃなくてもいい。
今日、誰かに助けてもらったら、今日伝える。
そんな小さな一言が、江口組の「和の力」をつくっていくんだと思います。